満開の桜に想う

 満開の桜を見ていると、年輪弁当の基礎を作った阿部千寿子さんのことを思い出します。冊子「私はこの家で死にたい~ひとり暮らし高齢者実態調査~」を手に

「私これでいきたいから協力してね」と阿部さん。本人の希望で告知を受け、大好きな家で最期まで暮らす工夫と準備をして、ひとり暮らしを続けました。

「この家がグループホームになるといいわね。」(2009年ばぶちゃんちとなる)と遺言して、その年の3月満開の桜の中人生の幕を下ろしました。

 

 あれから20年。家で亡くなる方、グループホームで最期を過ごされる方も増えてきています。往診の先生、訪問看護師さんの協力の下、そしてなにより生活を支える介護職員がいてのことです。

今年2月から「痛くない死に方」の映画が公開されています。上野千鶴子さんの「在宅ひとり死のススメ」も好評のようです。今まさに「私はこの家で死にたい」と本人が望めば、可能となる地域社会であるかが問われています。介護職員対象のワクチンの優先接種やPCR検査に、ホームヘルパーが対象でなかったりしていました。現場の声を要望書にして届ける活動をすることで、何とかホームヘルパーも対象になりました。ワクチン接種も医療従事者の次は介護従事者であるべきなのに、優先順位が後回しになってしまう現実に、腹立たしさを感じる日々です。介護職の社会的地位と身分保障なくして在宅ひとり死は実現できません。

 「ひとりでも家で死ねることを広めてね」とにっこりする阿部さんの笑顔が浮かびます。                        

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