NEXT30~「困ったときの年輪さん」に応えられるように~
能登半島地震から3カ月。炊き出しも避難所も3月31日で終了とニュースで見ました。まだまだ普通の暮らしには程遠いのではないかと案じています。
サポートハウス年輪は3月5日で30周年を迎えました。グループホーム開設を目標に、ヘルパー派遣と夕食の配食サービスを開始。スタート当初あちこちを訪ねて勉強させてもらいました。配食は世田谷の「ふきのとう」さん。弁当作りから、配達まで多くのボランティアさんを巻き込んで展開されていて、食事にかける熱意溢れる代表の平野真佐子さんの説明に圧倒されました。その後も何かと相談に乗っていただきました。栃木県壬生町の「のぞみホーム」。林の中の一軒家。戸を開けると利用者さんと思われる女性が案内して下さり、普通の暮らしがそこにはありました。淡々と暖かく接して下さった奥山久美子さん。あの暮らしを実感したい、この想いがグループホーム開設への原動力になりました。「のぞみホーム」も昨年10月に30周年だったそうです。
阪神淡路大震災後の尼崎の園田苑への訪問は、災害時、福祉施設が物資の受け入れ先となったこと、ポータブルトイレを避難所の体育館に運んだこと、大型調理場が地域の炊き出しの拠点になることなどを学びました。この時の高齢者用の仮設住宅が東日本大震災の時に活用されたことを、岩手県山田町を訪問した時に知りました。
小さなアパートで女性たちが立ち上げた小さな団体の気概を応援して下さる多くの皆様のお陰で、30周年を迎えることができました。感謝でいっぱいです。
設立当時の「いつまでも地域で暮らし続けるために」の理念は30年経っても変わりません。年輪の理念を共有し、10年、20年になるスタッフが沢山います。そんなスタッフ達と一緒にこれからも「困ったときの年輪さん」に応えられるよう丁寧な関りをしていきます。
今後ともよろしくお願いいたします。
理事長 安岡 厚子
30年前の懐かしい写真
世田谷「ふきのとう」の
平野真佐子さん(左から2番目)
のぞみホーム入り口
奥山久美子さん(右)